未熟で、倒れかかった木に添え木をする。
木こりをしていた時の早春の作業だ。
雪に埋もれてもじっと耐えてようやく春の気配を迎えた小さな木はひ弱だ。
落ちていた枝を土中に差して、そこから紐を張り、
ひん曲った未熟な木にくくりつけて、
真っすぐ成長することができるように手助けをする。
人それぞれがその木で、添え木はそれぞれの仲間たち。
ひょろひょろ軟弱な自分を、自分では軟弱だとは思っていなくて。
これは精神の部分だと思う。
添え木は、寄り添ってくれる。繋がってくれている。
それだけ添え木は起こしてくれるのだから、
木は丈夫にならなければならない。
添え木もいろんな感情を持っている。
その添え木に支えられて、ひとつの木は生きていく。
ずっと前、自分が、山で適当にやってしまった木起こしの木は、
真っすぐ伸びてくれているだろうか。
自分を起こそうとしてくれる仲間たちは、
どれほど真剣に向き合ってくれていることかと思えば、
頭が下がる。
支えてくれてありがとう。
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